作品を掘り下げて踊りたい
年末の舞台で踊る作品「抱擁」は、クリムトの絵画「抱擁」をモチーフにしたスタジオ主宰の先生振付の創作作品です。
音楽は、スペインの作曲家イザーク・アルベニズのピアノコンチェルト第1番。
ドラマチックに始まり、途中とてもゆっくりとしたアダージオとなり、後半焦燥感のあるような早いテンポになった後に消え入るように終わります。
とても抑揚にあふれた音楽です。
男女が抱擁するシーンのシルエットから始まります。
女性8人と男性1人。
彼の愛を勝ち得た1人の女性(彼女がソリスト)に対して嫉妬する7人の女性たち。
作品では、
ソリストに対して7人の女性が様々な形で嫉妬の感情をぶつけていくシーン
ソリストの女性が彼との思い出に浸るシーン
7人の女性が男性への思いを表現して拒絶され希望を失っていくシーン
などが表現され、最後は全員が力尽きて死んでいきます。
場所はギリシャが舞台。
ギリシャ神話のような設定ですが、話の内容はちょっと大奥みたい。
私は嫉妬する7人の女性の1人です。
嫉妬の感情をぶつけるシーンでは激しく
思いを表現し拒絶されて希望を失うシーンでは切なく
を踊りで表現しなければ、と思います。
物語の設定に身を置いてみるとかなり激しい感情が渦巻く状況なので、それを踊りで表現したいと思いますが、どうにも技術が足りない自分が不甲斐ないです。
技術
表現力
作品への理解
全てが揃って初めて作品を踊ることができるんだなぁ、と改めて思います。
以前カンパニー内でアンケートを取った時に、抱負として
この作品を踊ってと言われた時に踊れるだけの技術と表現力を磨いておきたい
と回答した記憶がありますが、あれから5年、初めてその機会が与えられたと思いますが、全然何も達成出来ていなかったです。
本番まであまり時間はないけれどせっかくの機会なので、
1回のレッスン
1回のリハーサル
先生の注意
全てを大切にして、技術面、作品理解、などあらゆる面で作品を掘り下げて踊るために出来る限りの努力をしていきたいです。