舞台ヒストリー② ~コール・ド・バレエ~
初めて発表会に出演してから常に踊ってきたのがコール・ド・バレエ。
今迄踊ったコール・ド・バレエは一体いくつあるだろう・・・?
くるみ割り人形第2幕より花のワルツ
くるみ割り人形第1幕より雪の情景
パキータよりグランパの第2カドリーユ&第1カドリーユ
白鳥の湖第1幕湖畔の場より白鳥たち
白鳥の湖第2幕より各国の花嫁候補
海賊第2幕より花園
ダイアナとアクティオンのコール・ド
眠れる森の美女第2幕より
ジゼル第2幕よりウィリ達
ドン・キホーテ第2幕より夢の場
レ・シルフィードのコール・ド
眠れる森の美女プロローグよりリラの精たち
シンデレラ 四季より秋の精 星の精
他にも創作バレエのコール・ド・バレエもたくさん踊った。
一番大変だったのはジゼル第2幕のウィリたち。
ジゼルとアルブレヒトのアダージオの間ずっと立っているのがとにかく辛かった。
ゲストなんだからアルブレヒトのバリエーションは踊らなくていいんじゃないか、と思ってた(笑)
一番好きなのはレ・シルフィードのコール・ド。踊ってて楽しかった。
レ・シルフィードの時は、本番前日の舞台稽古で酷い肉離れを起こし本番の舞台には立てなかった。
悔しい思い出だけど、それでもレ・シルフィードはとても好きな作品。
一番楽しかったのは、白鳥の湖第2幕の花嫁候補の踊りかな。これをコール・ド・バレエと言うのかどうかはちょっと疑問だけど、
ソリストではないし、群舞の一部に入れた。
その昔、エトワールというパリオペラ座バレエ団のドキュメンタリー映画でコリフェのダンサーが花嫁候補の踊りを良い役と言っていたのを思い出す。
コール・ド・バレエを踊るダンサーが踊る役だけど良い役だと。
分かる気がする。
演じる役があるし、踊りも楽しい。王子と踊る場面もちょっとだけあるし。
各国の花嫁候補を踊った時は一緒に踊るメンバーそれぞれどこの国の花嫁か決めてた(笑)
ブルガリアとかタイとか。私はイタリア(笑)
コール・ド・バレエは見た目より大変で、リハーサルは緊張の連続。
ちょっとでも列を乱したり、音を間違えたりすると揃わないし、手の高さや顔の向きまで全て揃えなければならない。
凄く神経を使う。
リハーサルを休むと周囲に迷惑を掛けるので、とにかく万難を排してリハーサルには出席する。
上手な人も初心者もみんな一緒に踊るのでがむしゃらについていかなければならない。
私は多分通っているスタジオで誰よりも沢山コール・ド・バレエを踊っている。
学んだことが沢山あるし、感謝している。
けどもちろん嫌な事も沢山ある。
清濁併せのんで、でもコール・ド・バレエを沢山踊れたこと、踊ったこと、は私のバレエの基礎になっていると思う。
背骨が見えた!ピルエット再考
ピルエット再考
今日のレッスンは人数が少なかったので、ピルエットを細かく指導して頂いた。
私はアンドゥオールピルエットの時に反ってしまう。
もっと肩甲骨を立てて!と思うけど、回っているうちに反ってくる自覚あり。
右回りの時は、右側を行かせないで左に纏める、集める。
その左に集めた状態で回る。
私は、左が来る前に右が行ってしまうので左に全く集まらない。
すごく気を付けて左に纏める、と思っていないとすぐに元に戻る。
100回やって100回出来る位繰り返し練習して身体に覚え込ませないとダメだな。
余談ですが、何年も前の話。
レッスン中に左回りのピルエットの時に先生が
「背骨に纏めて!」
と仰って、その時一瞬目の前に背骨が見えて自分史上一番綺麗にそして何回転も回れた。
何であんなに回れたのか謎のままですが、あの時は本当に目の前に一瞬背骨が見えたんですよね。先生から、冥土の土産みたいなピルエット、と言われたピルエット😆
と過去の栄光の話😁
今日練習で少し掴めた感覚を忘れないようにしなければ!
かかとと股関節が連動している
かかとにも体重を載せていること、かかとが抜けない事、かかとに意識があること、は股関節を意識的に踏む事にもつながる。
私が苦手なピケアラベスク、ストゥニュ。
いつもふらつく。
股関節を意識的に踏むとピケアラベスクもストゥニュもいつもよりふらつかないで安定する。
ピルエットも軸を安定させられる。
股関節を意識的に踏むと重心がどこかに逃げず、股関節を経て脚を伝って身体全体で床をしっかりと押すことができる。
股関節を踏む事とかかとにも体重を載せることは多分イコールだ。
そしてこの2つは脚の裏側、ハムストリングスを使う事にもつながって、前腿重心になることも防げる。
バーレッスンの一番初めのプリエで股関節を踏むことを意識すると、そこに意識が生まれるのでレッスンを通じて股関節を踏めるし、かかとにも体重を載せられる。
股関節と踵の意識は、プリエをきちんと踏む事にもつながる。
もう一押し、のプリエができる。
今週月曜日のレッスンで指摘された「かかとが押せてない」。
今の私のレッスン課題。
かかとを意識する、ということを考えてみた
先日のレッスンで、全然かかとが押せてない、全然かかとに体重が載せられていない、と指摘を受けた。
バーレッスンでかかとを意識してみると、たしかに全然かかとに体重が載っていない。
いわゆるかかとが抜けている、という状態。
かかとを意識するとは具体的にどういうことか考えてみる。
プリエではかかとを水平方向に引っ張り出す感じ。(床方向ではなく、足指と逆方向にかかとを長くする感じ。説明が難しい。)そうするとかかとが抜けずに、かかとに体重を載せていられる。そして床が押せる。
タンジュやジュテでは、かかとが床から離れてもかかとで空気を押している感じ。内側を長く使う感覚ともいえるかな。それと共にかかとをグイっと押し出す感じ。ドゥバンやアラスゴンドでは所謂かかと前に押し出す状態、デリエールではかかとを自分の方に引き戻す感じ。
ルルベでもかかとを床に向かって空気を押す。
センターの動きの中ではよりかかとを意識することが重要だ。
フェッテ(フロリナの初めのフェッテ)で立っていられないのは、ルルベの軸脚のかかとが全く押せていなくて、足指だけに重心があるからで、要するに前腿だけ使っていて裏側(ハムストリングス)が全然使えていないからだ。
ピルエットでも軸脚のかかとは床を押せていないと軸にいられない。
と考えていると、かかとの意識が無い、かかとが抜けているっていうことは、脚の裏側が使えていないっていうことなんだな、と思う。前腿だけで動いているからかかとが抜ける。だからパも安定しなくてふらふらする。
脚の裏側を使ってパを安定させるためにかかとの意識は非常に重要なんだな、と思った。この意識を踊りにどうやって生かしていけば良いかまで考えないといけない、思う。
イメージを言語化する
先日NHKで放送された奇跡のレッスン、体操の内村航平選手の回で内村選手が生徒たちに
イメージを言語化することが大切
と話していた。
体操の演技の中で自分がやっていることを言語にすることで明確になる。
バレエのレッスン時に先生がこの言葉が印象に残ったと話していたので番組の再放送を見てみた。
そしてイメージを言語化することはバレエでも大切だ。
石井久美子さんが、自分は言語化することが得意だ、と仰っていた。
言語化することで何となくやっていることが自分の中で明確になる。
私の経験。
今年の夏、ジゼルのバリエーションを練習していて最も苦戦したパ、アンドゥダンピルエットからアンドゥオール抜く。
先生方から沢山アドバイスを頂いた。
裏に立つ
右の腰をもっと右に振る
アームスを水平に使う
真っ直ぐプリエに入る
他にも色々。
もちろん全部自習で猛練習した。
自分の映像を撮影して観察もした。
ピルエットに入る前のプリエが真っ直ぐ踏めないのでプリエに入る練習だけ何百回もやってみた。
それで掴めたこと、床をもう一押しできるまで一瞬だけ長くプリエを踏む。
長くプリエを踏むためにはとにかく上から真っ直ぐプリエに踏めていないとキープできない。
ほんの一瞬だけ長く。
その意識で真っ直ぐプリエを整えられて、真っ直ぐプリエが踏めると真っ直ぐ立てて、ピルエットも安定する。
という分析を言葉にすることで自分の中に落とし込める。
このプリエの踏み方を自分で言葉にすることで、レッスン中のアンドゥダンピルエットが今迄より安定して回れるようになった。
自分で掴んだことは忘れないし、自分の中に落とし込める。
一流の人たちの言葉は深いし響く。
そして分野は違っても同じことを言っていて面白い。
見た目だけ真似てもダメを実感した出来事 ~ジゼル~
先生方が良く仰ること、見た目だけ真似てもダメ。
技術的なものはさておき(技術的なことも同様だと思うけど)、表現を必要とする場面ではこれは真実だなーと思うことが先日あった。
ジゼルの1幕のバリエーション。
バリエーション半ばの左右のアンドゥダンピルエット後に所謂ケンケンといわれるパ(バロネ・シュル・ラ・ポワントが正式名称か??)を始める位置に向かって
歩くところ。
先生のお手本の動画を見るととても素敵で、そこを何度も繰り返し見て真似ようとしたけど、あまり上手くいかない。
何が違うんだろう??と自分の動画と比べてみてもよくわからない。
そこの場面、ジゼルはアルブレヒトと両想いになって嬉しくてしょうがない、そして大好きな踊りを踊れて有頂天、そんなジゼルが浮かれて天を仰ぐような
気持ちで歩いている。
なので、先生のお手本はずっと上を見ている。
けどただ上を見ているのではなく、ウキウキと弾むような気持で天を仰いでいる。
だったんですね。
それを動画を見て先生の顔の向きやら上体の角度だけを観察して真似てみても何かが違ってあたりまえ。
本番が終わって早2か月が経過してるけど、今更でも先生のお手本の素敵さの謎が解けて良かった。
次回の舞台に生かせるといいな。
発表会無限ループと舞台ヒストリー① ~パキータ~
今年の発表会が最後の発表会と思って出たはずだったのに、来年がスタジオとして最後の発表会になると聞いて、迷った挙句来年の発表会にも出ることに決めた。
来年の夏の勉強会はみんながやる気ならやる。
再来年の発表会は出来ない。
という先生の言葉を聞いて、スタジオが閉鎖されるのかもしれないなぁ、と思う。
先の事は分からないけど、とにかく発表会に出ることに決めた。
発表会無限ループ…笑
この機会に今までの舞台を振り返ってみる。
初めての舞台は「G線上のアリア」。
スタジオ主宰の先生の振付作品で、大人のバレエ初心者向けに作られた作品。
バッハの有名な曲、G線上のアリアの曲にのせてバレエシューズで踊る。
初心者向けと言いながらランベルセが入っていて凄く難しかった。
しかも3回目位のリハーサルで音を間違えたら、先生からペットボトルを投げられた!
既に21世紀に入っていたけど、まだまだ昭和が残っていた(笑)
翌年はくるみ割り人形第2幕の「花のワルツ」(以下花ワル)とやはりスタジオ主宰の先生振付の「センチメンタルワルツ」。
花ワルは初めてポワントで舞台に立った記念すべき作品。
9月の発表会本番に5月のゴールデンウィークからリハーサルを開始して、週に2日リハーサル。1日は全体練習、もう1日はテクニカル練習。
初めての本格的なコール・ド・バレエで、緊張したけどめちゃくちゃ勉強になった。
列の揃え方、手の高さ、呼吸、すごく神経を使ってとにかく周りに合せる、揃える。
本番で前後の人が入れ替わってしまうハプニングがあったけど、無事に踊り切れた。
そして本番が終わって帰宅したら、足の親指の爪がポロっと取れた。本番後で良かった~と思ったのも懐かしい。
そしてバレエを始めて3年目は私にとってバレエの原点ともなっているとても記念すべき年。
この頃発表会は毎年9月に行われていたんだけど、発表会の前の7月に外部舞台でパキータを踊ることに。
パキータの第2カドリーユ。
2月から練習が始まった。
初めのマズルカステップが全く出来ず。
練習も凄く厳しかったし、踊りも凄く難しかったけど、充実したリハーサルでとても楽しかった。
パキータのリハーサルと舞台でバレエのメンタル部分の基礎や、コールドの基礎、リハーサルの心構えなんかを全て学んだ気がする。
初めてチュチュも着た。
自分の足も脚も全く見えなくてびっくりしたのも懐かしい。
以降パキータはなんと5回も舞台で踊ることに(笑)
でも大好きな作品。
衣裳も大好き。
曲も好き。
エトワールのバリエーションも大好き。
パキータは私にとって本当に大切な作品。
しばらく舞台ヒストリーが続きます(笑)